社会人になってからの運転免許取得。卒業までの期間を短くするには?
社会人になると、「運転免許を持っていたらなぁ」という機会が増えた方も多いでしょう。仕事でもプライベートでも、荷物が多い・遠くまで行く・数人で移動するなど必要なシチュエーションはたくさんあります。「旅行に行くけど俺だけ免許無い」といった状況になると、取っておけば良かったと思いますよね。
今回は、忙しい社会人が「できるだけ短い期間で」免許取得を目指すための知識をご紹介します。平日にフルに働く社会人でも、計画的に取り組めば早く免許を取得することができます。
運転免許証は自動車の運転はもちろん、身分証の代わりにもなり、便利です。仕事やプライベートだけでなく、子育て、介護などのライフスタイルの変化で急に自動車が必要になる日は突然やってきます。そのため、免許の取得は「思い立ったら早めに」が鉄則です。
どういう方法で免許を取る?
「最短取得」で「最難関」の、免許センターでの一発試験
普通自動車の免許を取得で一番時間が短いのは、運転免許試験場での「一発試験」。教習所に通学しなくても、直接運転免許センターに行って実技試験と学科試験で合格すれば取得できます。
しかし、この運転免許試験場の実技は「落とすための試験」とも言われ、非常に合格率が低いのが特徴です。
公安委員会の公認教習所に通うと、この難しい実技試験を受けずに学科試験のみで免許を取ることができますので、よっぽど自信がある方でも、教習所に通う方が結果的に安く・早く取れる可能性が高いです。
合宿免許は2週間以上のまとまった休みが必要。
一発免許の次に短いのは、「合宿免許」。地方の教習所に入校して近隣の提携ホテルに宿泊しながら通います。AT限定免許なら最短14日、MTなら16日間で教習所卒業可能です。
問題は、毎日のスケジュールが詰まっているため、期間中に帰宅したり通勤したりできません。そのため、2週間以上の休みを取って挑むことになります。これも社会人には難しいことですね。会社の事情での取得あれば、特別に休みをもらうことも検討すべきです。ゴールデンウイークや年末年始の休みを絡めて行くと仕事の休みは少なく済みますね。
もしくは、仕事の退職した後や転職で次の会社に入るまでの間であれば検討できるかもしれません。
やはり、通学での免許取得が現実的。
やはり、仕事の合間に取得する社会人にとっては、指定自動車教習所に通うのが現実的な方法といえそうです。
公認教習所と、非公認教習所。
教習所にはと言われる公安委員会の「公認」教習所(指定教習所)と、「非公認」教習所(届出教習所)があります。運転免許試験場での実技試験が「免除」となるのは公認校のみです。
「非公認」校は料金が安く魅力的ではありますが、その後のハードルが高いため慎重に考えましょう。
※campa通学免許に掲載されているのはすべて公安委員会公認の教習所です。
通学だと、どれくらいの期間で免許が取れる?
社会人が免許を最短で取得するために
両立のコツ その1:通いやすい場所にある教習所を選ぶ
当然ですが、自動車教習所は仕事場や自宅の近くなど通いやすい場所にあるのが一番です。混み合う時期は教習の予約もなかなか取れずに「キャンセル待ち」をすることもありますので、ふと空いた時間に行けると便利です。
また近くに無い方は、いつも利用している電車の沿線も確認しましょう。駅やバス停を中心に送迎便がある教習所もあります。
両立のコツ その2:都合の付きやすい時間に教習がある
「朝8時から教習」の早朝コースや、「夜8時まで」といった夜間コースがあると安心です。フルタイムで仕事をする社会人は平日の昼間に教習所に通うことは難しいので、入所する際にあらかじめこうした早め・遅めの時間に教習があるか確認しておくといいでしょう。
仕事絡みの取得であれば、短期間ですの会社に都合を付けてもらって、1時間程度遅い出勤・早い退勤なども交渉してみましょう。
両立のコツ その3:学生の長期休みの時期は避ける。
「学生の多い時期は、技能教習の予約が取りにくい」ことは覚えておきましょう。具体的には、大学生の夏休みの7月~9月と、春休み2~3月。特に春休みは高校3年生も通っているため夏以上に混雑します。「予約が取れたけど2週間後」」といった状況もあるため上記以外の時期を極力避けられるタイミングで入校しましょう。
両立のコツ その4:学科試験の勉強はしっかり
教習所では車に乗ることをメインに考えがちですが、仮免学科や効果測定など、学科でつまづく方も意外といます。また、免許センターで受けるのも学科試験です。万が一落ちたら時間もお金もロスしてしまいますので、勉強はしっかりと。
両立のコツ その5:モチベーションを保つ。
早く免許を取るには、教習所に行く期間を空けすぎないことも重要です。仕事の前後に毎日教習では、気力を持ち続けるのも大変です。仕事帰りの気分転換と考えるくらいの気軽さで。また、気力の無いときは学科の時限数を稼ぐのもいいでしょう。
休日でも午前中に教習を受けて午後は趣味の時間にあてるなど、貴重な休みを充実させることはモチベーションを維持しつつ通い続けるためのポイントです。
教習所のカリキュラムについて
AT車の場合、教習は学科・技能合わせて57時限以上必要
自動車教習所の教習カリキュラムは、道路交通法施行規則によって定められています。普通自動車免許一種の場合、免許取得までに受ける教習の時限数(1時限=50分)はこのようになります。
第二段階の教習時間数を「以上」と記載しているのは、仮免許や本免許の試験を合格できないと補習や再試験で伸びる場合があるからです。なかなかのカリキュラムの量ですね。
技能教習と学科教習のとり方の違い。
自動車教習所で1日あたり技能教習の受講時間には上限があります。
第一段階(場内での技能教習)は1日あたり2時限まで、そして第二段階(路上での技能教習)は1日あたり3時限までに制限されています。これが卒業までに時間がかかる一番の原因ですが、長時間の運転は事故の元。仕方がありませんね。
しかし、座学の学科教習には受講時間の制限はありません。そのため、学科と技能教習を組合せて予定を入れることが日数短縮のコツです。技能教習の合間に学科を受けたりとできるだけまとめて受けられるように工夫しましょう。
また、応急救護の授業の場合、3時間連続で取る必要があります。
学科には授業の番号が付いていますが、1番を最初に受ける以外は順番でなくても大丈夫です。ただし、第一段階・第二段階で、受けられる学科が別れています。スケジュールはランダムに並んでいるため、まとめて受けるには工夫が必要です。できれば、技能教習と同じ日に1時間でも取れると効率が良くなります。
社会人が教習所卒業までに何日かかるかシミュレーション
「で、どれくらいで教習所卒業できるの?」と、思う方もいるかと思いますので、時間数の多いMT免許で、最短日程をシミュレーションしてみましょう。
※予約が取れないといった状況は考えず、最短を算出してみます。
【通学条件①】毎日教習所に通う(平日1時間、土日はできるだけ多く)。
「平日の仕事の後に残業せず、学科と技能のいずれかの教習を1時限受けられる」と仮定します。そして、土日は1日6時間ずつ。予約可能な限り教習を受ける前提で計算します。
【第一段階終了まで】 12日(平日10日/10時限・土日2日/12時限※1日6時限)
※平日5日→土日→平日5日のサイクル
【第二段階終了まで 11日】(平日7日/7時限・土日4日/28時限※1日7時限)
※土日→平日5日→土日→平日2日のサイクル)
無理やり詰め込んで、23日で全学科・技能を終えられる計算になります。が、実際には技能の予約が取れなかったり、学科が飛び飛びで別の日に来るといった状況もあるためもっと伸びます。「ハイスピードプラン」など、スケジュールを組んでくれるプランが無い場合は、通常2~3カ月の余裕は見ておくべきかと思います。
まとめ
何かと忙しい社会人が運転免許を最短日数で取得するには、まずは自分の根気とモチベーション。また可能であれば会社の協力を仰いで、週にできるだけ多くの時間数を確保できるように根回しが大事です。
教習所の申し込み前に、現実的にスケジュールをたてて実現可能かどうかも考えておくことをおすすめします。